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プリプレグとは?多層基板の中で絶縁層が果たす役割

初出公開日 Sep 05, 2026, 更新日 Sep 05, 2026

1 min

目次
  • プリプレグは半硬化状態の絶縁シート
  • 多層基板では層と層の間に使われる
  • コア材との違い
  • ABFとは使われる場所が違う
  • 多層基板設計では内部構造の理解に役立つ
  • まとめ:プリプレグは多層基板を貼り合わせる絶縁材料

 多層基板について調べていると、プリプレグという言葉を見かけることがあります。コア材、銅箔、プリプレグといった材料名が出てきますが、初めて見ると何のために入っているのか分かりにくいかもしれません。

 プリプレグは、簡単に言えば、多層プリント基板の層と層を貼り合わせながら、電気的には絶縁するための材料です。この記事では、プリプレグの役割を、多層基板の作り方や、コア材・ABFとの違いも含めて整理します。

プリプレグは半硬化状態の絶縁シート

 プリプレグは、ガラス繊維の布にエポキシ樹脂などを含ませ、完全には硬化していない状態にしたシート材料です。常温ではシート状ですが、基板を作る工程で熱と圧力をかけると、樹脂が流れて層のすき間を埋め、その後に硬化します。

 この性質によって、プリプレグは基板の層同士を接着する役割を果たします。同時に、銅配線の層同士が勝手につながらないようにする絶縁層としても働きます。つまり、プリプレグは「接着材料」と「絶縁材料」の両方の役割を持っています。

多層基板では層と層の間に使われる

プリプレグとは?多層基板の中で絶縁層が果たす役割

 1層や2層の基板では、表面や裏面に銅配線を作ります。一方、4層基板や6層基板のような多層基板では、基板の内側にも配線層があります。内層に配線や電源層、GND層を入れることで、限られた面積でも複雑な回路を作りやすくなります。

 ただし、銅配線の層をそのまま重ねるとショートしてしまいます。そこで、層と層の間にプリプレグを入れ、熱と圧力で一体化します。プリプレグがあることで、層同士を固定しながら、必要な絶縁も確保できます。

コア材との違い

 プリプレグと一緒によく出てくる言葉に、コア材があります。コア材は、すでに硬化した板状の材料で、両面に銅箔が付いていることがあります。多層基板では、このコア材に配線パターンを作り、その上下をプリプレグで貼り合わせていきます。

 イメージとしては、コア材は基板の中に入る硬い板、プリプレグはその板と別の層を貼り合わせる半硬化シートです。どちらも絶縁材料として関係しますが、コア材はすでに固まった土台、プリプレグは積層時に流れて固まる接着層、と考えると分かりやすいです。

ABFとは使われる場所が違う

 プリプレグとABFは、どちらも層と層の間を絶縁する材料として見ると似ています。ただし、主に使われる場所が違います。プリプレグは、一般的な多層プリント基板でコア材や銅箔を貼り合わせるために使われます。

 一方、ABFは「味の素ビルドアップフィルム」のことで、CPUなどの高性能半導体を載せるパッケージ基板で使われる層間絶縁フィルムです。普通の電子工作用PCBというより、半導体チップと外部基板をつなぐ高密度なパッケージ基板側の材料として考えると分かりやすいです。

 つまり、プリプレグは「プリント基板の層を貼り合わせる材料」、ABFは「半導体パッケージ基板で微細な配線層を作るための層間絶縁フィルム」と整理できます。

多層基板設計では内部構造の理解に役立つ

 個人の電子工作で、プリプレグそのものを直接扱う機会はあまりありません。ユニバーサル基板や一般的な2層基板を使う場合、プリプレグを意識する場面は少ないでしょう。

 しかし、4層基板や6層基板を注文するときには、基板の内部でプリプレグが使われています。多層基板設計では、電源層やGND層、内層配線がどのように重なり、その間がどのように絶縁されているのかを知っておくと、基板構造をイメージしやすくなります。

まとめ:プリプレグは多層基板を貼り合わせる絶縁材料

 プリプレグは、多層プリント基板の層と層を接着しながら、電気的には絶縁するための半硬化シートです。熱と圧力を受けることで樹脂が流れ、層のすき間を埋めながら硬化して、基板を一体化します。

 コア材はすでに硬化した板状の材料、プリプレグは積層時に流れて固まる接着・絶縁材料です。また、ABFは半導体パッケージ基板で使われる層間絶縁フィルムであり、一般的な多層プリント基板で使われるプリプレグとは主な用途が異なります。

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