曲がる基板「フレキシブル基板(FPC)」のキホン【身近な活用例とメリット】
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- フレキシブル基板(FPC)ってなに?
- 普通のプリント基板やフレキシブルケーブルと何が違うの?
- どんなところで使われている?
- フレキシブル基板を使うメリット・デメリット
- フレキシブル基板はアイデアを形にするための新しい選択肢
- FAQ

フレキシブル基板(FPC)ってなに?
フレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuits)とは、その名の通り「柔軟性(フレキシブル)」を持ったプリント基板のことです。
私たちがよく目にする緑色の基板は、ガラス繊維と樹脂を固めた板でできているため、無理に曲げようとすると割れてしまいます。一方で、フレキシブル基板は「ポリイミド」という非常に薄くて丈夫なプラスチックフィルムを土台(ベースフィルム)として使用しています。
普通のプリント基板やフレキシブルケーブルと何が違うの?
「曲がる」という特徴を聞くと、普通の電線やケーブルと同じではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、フレキシブル基板は、硬い基板(リジッド基板)とケーブルの両方の長所を併せ持っています。
まず、硬いリジッド基板との違いです。リジッド基板は多くの部品を安定して載せることができますが、形を変えることはできません。フレキシブル基板は、リジッド基板のように「複雑な回路をプリントして部品を載せる」という役割を果たしながら、柔軟に曲げることができます。
次に、一般的なフレキシブルケーブル(FFC)との違いです。ケーブルはあくまで「A地点とB地点をつなぐ線」の役割しか果たせませんが、フレキシブル基板はその線の上にチップや抵抗などの電子部品を直接はんだ付けすることができます。
つまり、ただ電気を運ぶだけでなく、基板そのものが場所を選ばず曲がりながら、回路としての機能も果たす「いいとこ取り」の存在なのです。
どんなところで使われている?

フレキシブル基板は、今や私たちの生活にある身近な製品の「隙間」で大活躍しています。
最も代表的な例はスマートフォンです。最新の折りたたみスマホのヒンジ(蝶番)部分や、液晶画面と本体をつなぐ非常に狭いスペースには必ずといっていいほどフレキシブル基板が使われています。
また、デジタルカメラの内部でも欠かせません。ズームレンズが伸び縮みする際、動くレンズユニットに合わせて電気を送り続けるためには、繰り返し曲げ伸ばしができるフレキシブル基板が最適なのです。
フレキシブル基板を使うメリット・デメリット
非常に便利なフレキシブル基板ですが、メリットとデメリットの両方を理解する必要があります。
最大のメリットは「圧倒的な省スペース化」です。
基板を折りたたんで配置できるため、製品を劇的に小さく、薄くすることができます。また、非常に軽いため、ドローンやウェアラブル機器など、1グラムでも重さを削りたい製品には最適でしょう。
フレキシブル基板はアイデアを形にするための新しい選択肢

フレキシブル基板(FPC)は、「基板は硬くて平らなもの」という常識を変えました。この基板を使いこなすことで、今までは不可能だった複雑な形状のデバイスや、可動部を持つ製品を形にすることができるようになります。
設計には多少の慣れが必要ですが、最近ではJLCPCBのようなサービスでも1枚から手軽に試作ができるようになっています。あなたのアイデアを形にするための新しい選択肢として、フレキシブル基板を検討してみてはいかがでしょうか。
FAQ
Q:何度も曲げ伸ばししても壊れませんか?
A:フレキシブル基板には「1回だけ曲げて固定する用途」と「何度も繰り返し動かす用途」の2種類があります。後者の場合は、より粘り強い特別な銅箔(圧延銅箔)を使用し、設計ルールを正しく守ることで、何万回、何十万回の曲げ伸ばしにも耐えることができます。
Q:普通の基板より価格は高いですか?
A:材料となるポリイミドフィルムが特殊なため、同じ面積で比較すると一般的な硬い基板(リジッド基板)よりもコストは高くなる傾向があります。ただし、コネクタや配線ケーブルを減らせるため、製品全体のトータルコストや組み立ての手間で見れば安くなる場合も多くあります。
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