インピーダンス整合とは?|JLCPCBのインピーダンス計算機の使い方も解説
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- インピーダンス整合とは
- インピーダンスに影響する3つの要素
- トレース幅
- 基板材料の誘電率
- グランドプレーンとの距離
- JLCPCBのインピーダンス計算機の使い方
- インピーダンス制御基板をJLCPCBで発注する方法
- FAQ

高速信号を扱う基板設計では、「インピーダンス整合」が品質を左右する重要な要素です。
インピーダンスが合っていないと、信号の反射やノイズが発生し、通信エラーや誤動作につながります。この記事では、インピーダンス整合の基本からJLCPCBのインピーダンス計算機の具体的な使い方まで解説します。
インピーダンス整合とは
インピーダンスとは、交流電気回路における電気の流れにくさを示す値で、単位はΩ(オーム)です。プリント基板上の配線(トレース)にも固有のインピーダンス(特性インピーダンス)があり、信号源・伝送線路・受信側のインピーダンスが一致していない場合、信号の一部が反射して逆流します。
この「信号反射」が問題になるのは、主に数百MHz以上の高速信号を扱う回路です。USB・HDMI・DDRメモリ・高周波RF回路などがその代表例です。低速な回路では影響が小さいため、インピーダンス整合が必要かどうかは扱う信号の周波数によって判断します。
インピーダンスに影響する3つの要素

特性インピーダンスは設計段階でコントロールできます。影響する主な要素は以下の3つです。
トレース幅
トレースが太いほど特性インピーダンスは低くなり、細いほど高くなります。一般的に50Ωの特性インピーダンスを目標とする場合、FR-4基板の標準的な構成ではトレース幅は約0.2〜0.3mm程度になりますが、基板構成によって変わります。
基板材料の誘電率
誘電率(Dk)が高い材料ほど特性インピーダンスは低くなります。一般的なFR-4の誘電率は約4.2〜4.5です。高周波用途ではRogersやPTFE系材料(誘電率2〜3程度)が使われることがあります。材料を変える場合は誘電率の変化がインピーダンスに直接影響するため、再計算が必要です。
グランドプレーンとの距離
信号層とグランドプレーンの距離が近いほど特性インピーダンスは低くなります。多層基板ではスタックアップ(積層構成)の設計がインピーダンスに大きく影響します。
JLCPCBのインピーダンス計算機の使い方

JLCPCBのインピーダンス計算機はJLCPCBのウェブサイト上の「ツール」メニューからアクセスできます。アカウント登録不要で無料で使用できます。
入力項目の見方
計算機では以下の項目を入力します。
- 層数:基板の層数(4層が推奨・最もコスト効率が高い)
- PCB厚さ:基板全体の厚み
- 内層銅重量:内層の銅箔の厚み(0.5oz・1oz・2ozから選択)
- 外層銅箔厚み:外層の銅箔の厚み(1oz・2ozから選択)
- インピーダンス(Ω):目標とする特性インピーダンス値
- タイプ:マイクロストリップ・ストリップラインなど伝送線路の種類
- 信号層:インピーダンスを制御したい配線が通る層
単位はmil・mm・um・inchから選択できます。
計算結果の読み方と設計への反映
入力後に「計算」ボタンを押すと、目標インピーダンスを実現するための推奨トレース幅と推奨スタックアップが表示されます。この値をそのまま設計ツール(EasyEDAやKiCad)のトレース幅設定に反映することで、インピーダンス制御された配線を引くことができます。
インピーダンス制御基板をJLCPCBで発注する方法
発注時の「基板仕様」画面で「インピーダンス制御」のオプションを有効にし、目標インピーダンス値と対象層を指定します。JLCPCBでは計算機で算出したスタックアップを基に製造が進められるため、設計値と製造結果のズレを最小限に抑えることができます。インピーダンス制御が必要な場合は、発注前に計算機で値を確認しておくことが重要です。
FAQ
Q:インピーダンス整合はすべての基板で必要ですか?
A:いいえ、低速な信号を扱う回路では不要な場合がほとんどです。USB・HDMI・高速DDRメモリなど、数百MHz以上の信号を扱う場合に特に重要になります。
Q:50Ωというインピーダンス値をよく見かけますが、なぜですか?
A:50Ωは伝送効率と電力損失のバランスが最も取れた値として業界標準になっています。RF回路や高速デジタル回路では50Ωを目標とする設計が一般的です。
Q:インピーダンス計算機の結果と実際の製造値にズレはありますか?
A:製造上のばらつきにより若干のズレが生じることがあります。JLCPCBではインピーダンス制御オプションを指定することで、製造精度を高めた対応が可能です。
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