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CCL(銅張積層板)とは?PCBの土台となる構造・種類・役割を徹底解説

初出公開日 Oct 24, 2026, 更新日 Oct 23, 2026

1 min

目次
  • CCLとは
  • CCLの構造
  • CCLからPCBが作られるまで
  • 代表的なCCLの種類
  • CCLの性能がPCBへ与える影響
  • 電子工作でもCCLの知識は有用
  • まとめ

 PCBやプリント基板は、スマートフォンやパソコン、家電製品などあらゆる電子機器に使用されています。こうしたPCBがどのような材料から作られているかをご存じでしょうか。

 その出発点となるのがCCL(Copper Clad Laminate:銅張積層板)です。完成したプリント基板やPCBを目にする機会は多くても、その土台となるCCLについて詳しく知る機会はあまりありません。

 しかし、CCLの性能や品質は完成したPCBの信頼性や性能に大きく影響します。この記事では、CCLの構造や役割、種類について初心者向けに解説します。

CCLとは

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 CCLとは、Copper Clad Laminate(銅張積層板)の略称です。絶縁材料の表面に銅箔を貼り合わせた材料であり、PCBやプリント基板を製造するための原材料として使用されます。

 PCBメーカーでは、このCCLに対してフォトリソグラフィ(光を使って回路パターンを転写する技術)やエッチングなどの加工を施し、回路パターンを形成していきます。つまり、

  • CCL:プリント基板の原材料
  • PCB:回路パターンが形成されたプリント基板

という関係になります。私たちが普段目にするPCBは、すべてCCLから作られています。

CCLの構造

 CCLは主に次の3つの要素で構成されています。

銅箔(Copper Foil)

 表面に貼り付けられている銅箔です。PCBの配線パターンは、この銅箔をエッチング加工することで作られます。一般的なプリント基板では35μm(1oz)の銅箔が多く使用されています。大電流回路向けのPCBでは、より厚い銅箔が採用されることもあります。

絶縁材料(樹脂層)

 銅箔を支える絶縁層です。エポキシ樹脂などが使用され、配線同士を電気的に絶縁する役割があります。PCBの耐久性や信頼性は、この絶縁材料の性能に大きく左右されます。

補強材

 FR-4系のCCLではガラスクロスが利用されています。補強材によって機械的強度や寸法安定性が向上し、高品質なプリント基板の製造が可能になります。

CCLからPCBが作られるまで

 PCBの製造はCCLから始まります。一般的な製造工程は次のようになります。

  1. CCLを準備する
  2. 感光材料を塗布する
  3. 回路パターンを露光する
  4. 現像を行う
  5. 不要な銅箔をエッチングで除去する
  6. 穴あけ加工を行う
  7. レジストやシルク印刷を行う
  8. 表面処理を行う

この工程を経ることで、銅箔の張り付けられたCCLから、実用的なプリント基板へと加工されます。

代表的なCCLの種類

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FR-4系CCL

 最も普及しているCCLです。現在流通しているPCBやプリント基板の大部分がFR-4を使用しています。 特徴として、

  • 強度が高い
  • コストと性能のバランスが良い
  • 加工しやすい
  • 耐熱性が高い

などがあります。

CEM系CCL

 FR-4よりも安価な材料です。十分な強度を持ちながらコストを抑えられるため、家電製品などのコスト重視の民生機器向けPCBで利用される場合があります。

高周波用CCL

 5G機器や無線通信機器では、特殊な高周波対応CCLが使用されます。通常のFR-4よりも信号損失が少なく、高速通信や無線通信に適した特性を持っています。

CCLの性能がPCBへ与える影響

 CCLは単なる土台ではありません。PCBの性能や信頼性を左右する重要な要素です。CCLの品質が完成したPCBへ与える影響として、代表的なものを3つ紹介します。

信号品質

 高速通信を行うPCBでは、CCLの誘電率や誘電損失が信号品質に大きく影響します。材料特性が適切でない場合、信号が弱くなったり、波形が乱れたりすることがあります。そのため、高速通信機器や高周波回路では用途に適したCCLの選定が重要です。

耐熱性

 PCBは実装工程で高温のリフロー炉を通過します。CCLの耐熱性が不足していると、反りや層間剥離の原因となり、基板品質の低下につながることがあります。

強度

 振動や衝撃が加わる環境では、CCLの機械的強度が重要になります。強度が不足するとクラックや配線断線の原因となるため、産業機器や車載機器では特に重視される性能の一つです。

電子工作でもCCLの知識は有用

 電子工作では完成したPCBを利用することが多いため、CCLを意識する機会は少ないかもしれません。しかし、

  • なぜFR-4が広く使われるのか
  • なぜ高周波基板は高価なのか
  • なぜ銅箔の厚さが異なる基板が存在するのか

といった疑問は、CCLの知識があると理解しやすくなります。また、自作プリント基板を製作する際にも役立つ知識です。

まとめ

 CCLとは銅張積層板(Copper Clad Laminate)のことで、PCBを製造するための原材料です。完成したPCBの性能や信頼性は、加工技術だけでなくCCLそのものの特性にも大きく左右されます。基板設計を行う際は完成したPCBだけでなく、その土台となるCCLについても理解しておくことで、材料選定や基板仕様をより適切に判断できるようになるでしょう。

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