KiCadとは? 無料で使える本格的な基板設計CAD
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- この記事について
- KiCadとは
- KiCadの主な機能
- 回路図エディターの画面
- PCBエディターの画面
- 3D表示の画面
- 無料でも業務で使える基板設計CAD
- KiCadは誰が作っているのか
- CERNとの関係
- KiCadは無料なだけでなく、オープンなCAD
- まとめ
この記事について
KiCadは、プリント基板を設計するためのCADソフトです。
無料で使えるソフトですが、業務でも使えるレベルの本格的な基板設計CADです。
プリント基板の設計から製造用データの作成まで、基板づくりに必要な流れを一つの環境で扱うことができます。
この記事では、KiCadがどのようなソフトなのか、なぜ無料で使えるのか、そしてオープンソースであることにどのような意味があるのかを説明します。

KiCadとは
KiCadは、プリント基板を設計するためのEDAソフトです。
EDAとは、Electronic Design Automation の略で、電子回路やプリント基板の設計を支援するソフトウェアのことです。
KiCadでは、回路図の作成、基板レイアウト、3D表示、製造用データの出力といった作業を一通り扱えます。これらは、プリント基板を作るためのPCB設計で必要になる基本的な作業で、KiCadでは一つの環境で進められることが特徴です。
KiCadの主な機能
回路図エディターでは、プリント基板の元になる回路図を作成します。

回路図エディターの画面
基板レイアウトでは、回路図をもとにプリント基板の形や配線を設計します。

PCBエディターの画面
また、設計した基板は3D表示で確認できます。実際に製造する前に完成イメージを確認できるため、設計の確認にも役立ちます。

3D表示の画面
つまりKiCadは、単に図を描くソフトではなく、プリント基板を設計し、実際に製造するためのデータまで作成できるCADソフトです。
無料でも業務で使える基板設計CAD
KiCadは無料で使えるソフトですが、無料だからといって趣味専用の簡易ツールというわけではありません。
長年にわたってアップデートを繰り返し、継続的に改良されてきたことで、現在では市販の基板設計ソフトと比べても大きく見劣りしない設計環境になっています。
一般的なプリント基板の設計であれば、業務でも十分に使えるレベルです。実際に、KiCadを業務で使っている会社もあります。
そのためKiCadは、「無料だから試してみるソフト」ではなく、実際の設計にも使える本格的な基板設計CADとして考えることができます。
KiCadは誰が作っているのか
KiCadは、特定の企業が販売している商用CADではありません。
オープンソースのプロジェクトとして、世界中の開発者やユーザーコミュニティによって開発されています。
オープンソースとは、ソフトウェアのソースコードが公開され、誰でも利用や改良に関われる形で開発されているソフトウェアのことです。
KiCadの開発は、個人の開発者だけでなく、ユーザーからの寄付や企業スポンサーの支援によっても支えられています。
CERNとの関係
KiCadの発展には、CERNの関与もあります。
CERNは、スイスとフランスの国境付近にある欧州原子核研究機構です。大型ハドロン衝突型加速器、いわゆるLHCで知られる研究機関で、物理学の研究だけでなく、研究に必要な電子機器や制御システムの開発も行っています。
CERNでは、研究用のハードウェアを共有しやすくするために、オープンハードウェアの取り組みを進めてきました。その中で、高品質なオープンソースの基板設計ツールが必要になり、KiCadの開発支援につながりました。
つまりKiCadは、無料で公開されているだけのCADではなく、実際の研究開発の現場でも使えることを目指して改良されてきたソフトです。
KiCadは無料なだけでなく、オープンなCAD
KiCadの価値は、無料で使えることだけではありません。
オープンソースとして開発されているため、ソフトウェアや設計データが、特定の会社や製品に閉じ込められにくいというメリットがあります。
市販のCADでは、設計データの形式がそのソフト専用になっていることがあります。その場合、データを別の形で取り出したり、自分たちの用途に合わせて加工したりするのが難しいことがあります。
また、提供元の方針やライセンス条件が変わると、過去に作成した設計データを扱いにくくなる可能性もあります。
一方、KiCadはオープンなCADです。設計データを確認しやすく、外部ツールとの連携や、必要に応じた加工もしやすいという利点があります。
KiCadは、無料で使えるCADであると同時に、設計データを自分たちの資産として扱いやすいCADでもあります。
まとめ
KiCadは、無料で使えるオープンソースの基板設計CADです。
回路図の作成、基板レイアウト、3D表示、製造用データの出力など、プリント基板を作るために必要な作業を一通り行うことができます。
無料だからといって、機能を制限した体験版や趣味専用の簡易ツールではありません。継続的なアップデートによって改良され、現在では一般的なプリント基板であれば業務でも使えるレベルになっています。
また、KiCadはオープンソースであるため、ソフトやデータが特定の会社に閉じ込められにくいというメリットもあります。
「KiCadってなに?」に対する答えは、無料で使えるだけでなく、オープンで本格的なプリント基板設計CAD、ということになります。
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