PCB製造における銅張積層板(CCL)完全ガイド
1 min
- 1. 銅張積層板(CCL)とは?
- 2. CCLの基本構造
- 3. 銅張積層板(CCL)の定義と分類
- 4. 優れたCCLに求められる条件
- 5. 銅張積層板(CCL)の製造工程
- 6. CCL製造プロセス(詳細)
- 7. CCLの主な規格
- 8. PCBに適したCCLの選び方
- 結論
プリント基板(PCB)製造の世界において、**銅張積層板(Copper Clad Laminate:CCL)**は、すべての設計の基盤となる材料です。
シンプルな片面基板から、高速動作を求められる複雑な多層PCBまで、CCLの理解は不可欠です。
本記事では、CCLとは何か、その種類、主な特性、そしてPCBの性能や信頼性にどのような影響を与えるのかを包括的に解説します。
1. 銅張積層板(CCL)とは?
銅張積層板(CCL)とは、非導電性の基材(一般的にはガラス繊維強化エポキシ樹脂、ポリイミド、その他の誘電材料)の片面または両面に銅箔を積層した複合材料です。
PCB製造における「白紙のキャンバス」とも言える存在で、機械的な支持と電気回路に不可欠な導電経路の両方を提供します。
PCB製造工程では、不要な銅がエッチングによって除去され、回路設計に基づいた配線、パッド、グランドプレーンが形成され、電子部品同士を接続します。
2. CCLの基本構造
一般的なCCLは、以下の層で構成されています。

- 銅箔:導電層を形成
- 接着層(一部のタイプ):銅箔と基材を接着
- 誘電体基材:電気絶縁性と機械的安定性を提供
特に高周波回路やフレキシブル回路向けの接着剤レスCCLでは、信号品質を向上させるため、接着層を使わずに銅箔を直接基材へラミネートします。

3. 銅張積層板(CCL)の定義と分類
CCL(Copper Clad Laminate)は、PCBの基材の一種です。
ガラス繊維や木材パルプ紙を補強材とし、樹脂を含浸させた後、その片面または両面に銅箔を積層して製造されます。
樹脂含浸ガラスクロスの両面に銅箔をラミネートすることで形成され、最終的にはプリント配線板の電子回路として使用されます。
AGCでは、熱硬化性・熱可塑性のCCLや、プリプレグ/ボンドプライ基材など、RFおよびデジタル用途向けの幅広い材料を開発・製造しています。
特にPTFE樹脂系材料は、低損失・高周波用途において優れた電気的・機械的性能を発揮し、RF/マイクロ波部品、アンテナ、パワーアンプなどに最適です。
一方、熱硬化性材料は、コアルータ、高速スイッチ、スーパーコンピュータ、次世代無線通信など、高信頼性・高速伝送が求められる用途に使用されます。
4. 優れたCCLに求められる条件
高品質なCCLは、以下の観点で優れた性能を備えている必要があります。
外観
製造工程中の異物混入や工程不良により、凹み、傷、樹脂斑点、しわ、ピンホール、気泡などが発生すると、PCB性能が大きく低下します。
優れたCCLは、平滑で均一な外観を持つ必要があります。
寸法精度
CCLはPCBの基材であるため、長さ・幅・対角誤差・反りなど、すべてが規格を満たしていなければなりません。
電気特性
PCBの本質的な役割である電気性能に直結するため、以下の特性が重要です。
- 誘電率(Dk)
- 誘電正接(Df)
- 体積抵抗率
- 表面抵抗
- 絶縁抵抗
- 耐アーク性
- 絶縁破壊電圧
- 耐電圧
- CTI(比較トラッキング指数)
5. 銅張積層板(CCL)の製造工程
CCLの一般的な製造工程は以下の通りです。
- 絶縁材料の準備 FR-4などのガラス繊維クロスを所定サイズに準備
- 含浸 ガラス繊維をエポキシ樹脂などに浸し、均一に樹脂を含浸
- 乾燥・半硬化(Bステージ) 加熱・乾燥により、成形可能な状態に調整
- 銅箔ラミネーション 高温・高圧下で銅箔を片面または両面に積層
- 冷却・仕上げ 冷却後、外観検査や厚み測定を実施
- 切断 市場要求に応じたサイズに裁断
6. CCL製造プロセス(詳細)
- 樹脂調合(エポキシ、ポリイミド、PTFEなど)
- 基材含浸
- 積層(銅箔配置)
- ホットプレス
- 冷却・切断
- 表面処理(防錆処理など)
7. CCLの主な規格
- IPC-4101:リジッド/多層PCB用基材規格
- IPC-4204:フレキシブルCCL規格
- UL 94:難燃性規格
- RoHS / REACH:環境規制対応
8. PCBに適したCCLの選び方
CCL選定時には以下の要素を考慮する必要があります。
- 動作周波数:高周波用途では低Dk・低Df材料が必須
- 放熱性:電源回路やLED用途ではメタルコアCCLが有効
- 柔軟性:フレックス/リジッドフレックス設計
- 使用環境:湿気・薬品・高温への耐性
コスト、性能、加工性のバランスが重要です。
JLCPCBでは、幅広い高信頼性材料と専門的なPCB製造サービスを提供しています。
結論
銅張積層板(CCL)は、現代エレクトロニクスを支える見えない基盤です。 その選定は、PCBの電気的・機械的・熱的性能に大きな影響を与えます。
デバイスがますます小型・高速・高性能化する中、CCL材料の進化はPCB技術の可能性を押し広げています。
民生機器から高度な通信機器まで、CCLを正しく理解することが、成功する設計の第一歩となります。

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