PCB接着剤:回路基板組立における種類・用途・最適な代替手法
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プリント基板(PCB)では、部品を固定するためにはんだだけが使われているわけではありません。
PCB用接着剤(回路基板用グルー)は、過酷な条件下でも層や部品を強固に接合する重要な役割を担っています。
優れた接着剤は、組立中に部品を所定の位置に保持するだけでなく、電気的絶縁、防湿、放熱にも貢献します。
実際、微細部品のズレや脱落を防ぐことで、基板性能そのものを支える重要要素となっています。
つまり、適切な接着剤こそが、厳しい使用環境下でも電子部品を確実につなぎ止める“縁の下の力持ち”なのです。
PCBの信頼性と性能における接着剤の役割

耐久性は目立たない存在ですが、PCB接着剤も同様です。
日常的に使用する電子機器が、振動・湿気・衝撃に耐えられるのは、接着剤の働きによるものです。
自動車や航空機用電子機器では、極端な環境条件下でも部品を保護し、落下や長期使用による劣化を防ぎます。
また、微小部品を確実に固定できるため、電子機器の小型化・高密度化にも不可欠です。
高密度基板は、接着剤がなければクラックやショートを起こしやすくなります。
静かに、しかし確実に、PCB接着剤は回路が最高の性能を発揮できるよう支えています。
PCB接着剤が不可欠な主な使用シーン

大型コンデンサ・トランス・コネクタ
大型部品は振動により、はんだ接合部へ負荷がかかります。
少量の接着剤で固定することで、脱落を防ぎます。
両面実装基板
両面実装では、片面をリフローする際に反対側の部品が落下する恐れがあります。
接着剤により、下側部品を確実に保持します。
試作・手作業組立
ホビーユーザーや試作工程では、速乾性接着剤で部品ズレを防止します。
破損防止・補修
修理や長期使用時に、隙間を埋めてはんだ吸い上げやクラックを防止します。

主なPCB接着剤の種類
エポキシ系PCB接着剤
エポキシは樹脂と硬化剤の2液型で、硬化後は高強度・耐熱・耐薬品性を持ちます。
重い部品やヒートシンク固定に最適で、はんだ耐熱性にも優れます。
硬化に時間がかかる点が欠点ですが、高温・長期信頼性が必要な用途に最適です。
シリコーン系接着剤(柔軟・高温用途)

ゴム状で柔軟性があり、衝撃や振動を吸収します。
−40℃~200℃の温度変化にも耐え、FPCやLED用途に最適です。
中性硬化型は腐食性ガスを出さないため、電子用途でよく使われます。
アクリル系・UV硬化型接着剤

短時間で硬化し、多素材に対応。
UV硬化型は数秒で硬化するため量産に最適です。
ただし、UV光が届かない箇所では硬化不良が起こる点に注意が必要です。
SMT赤色接着剤・導電性接着剤

SMT赤色接着剤
リフロー前に部品を仮固定する熱硬化型エポキシ。
105~150℃で硬化し、両面実装で広く使用されます。
導電性接着剤
銀やカーボンを含み、電気を流す接着剤です。
高温はんだが使えない部品や、配線補修に用いられます。
実際のプロジェクトでの活用例
はんだ付け前の部品固定
特に両面基板や大型部品では、接着剤が不可欠です。
多層基板のラミネーション
プリプレグ(樹脂含浸シート)が層間を接着・絶縁します。
接着材がなければ、層は一体化できません。
修理・リワーク・保護コーティング

配線固定や仮マスク、最終的なコンフォーマルコーティングにも使用されます。
フレックス/リジッドフレックスPCBでの役割

フレックス基板では、カバーレイや補強板の接着に使用されます。
ただし、JLCPCBのフレックス基板の多くは接着剤レス構造を採用しており、熱圧着により高信頼性を実現しています。
リジッドフレックスでは、屈曲に耐える専用接着剤が使用されます。
従来型接着剤の代替手法
機械固定

ネジ・クランプ・リベットなどで高荷重部品を固定。
接着剤レスFPC
銅とポリイミドを直接接合し、耐熱性と屈曲寿命を向上。
高度なはんだ・実装技術
治具や真空保持により接着剤を不要にする設計も可能です。
適切なPCB接着剤の選び方と使い方

選定ポイント
- 耐熱性
- 電気特性(絶縁 or 導電)
- 環境耐性
- 硬化方法(熱・UV・常温)
- 生産能力との適合
使用時の注意点
- 表面の油分・汚れを除去
- 接着剤の塗布量は最小限
- 硬化条件を厳守
- 換気・安全対策を徹底
- 事前テストを推奨

よくある質問(FAQ)
Q. PCB接着剤の用途は?
部品固定、耐振動、防湿、絶縁、放熱補助などです。
Q. 瞬間接着剤は使えますか?
仮固定には可。長期用途には不向きです。
Q. ホットグルーは安全?
低温・低信頼用途のみ推奨。
Q. 接着剤レスFPCとは?
接着層を使わず直接積層する構造で、耐久性が向上します。
Q. SMT赤色接着剤とは?
リフロー時に硬化する、表面実装用の熱硬化型接着剤です。
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